
人々が忙しく足早に歩く街。躍動感とエネルギーに溢れ、世界の富が集まる街。ニューヨークに人々が抱くイメージはそんなものだったはず。ところが今、ニューヨークがイメチェンをしようとしている。
例えば、交差点を渡るときの青信号の時間。よりゆっくりと安全に渡れるように、市内400以上の交差点で、横断時間を延ばす措置を施している。またスクールバスをシニアの人が買い物に行くのに使えるようにしたり、シニアセンターでは、芸術家がレッスンを引き受ける代わりに、そのスペースを使えるようにしたり。

2030年には65歳以上のニューヨーカーの人口は、2000年から44%アップの135万人にもなる。この年代の人たちが快く暮らし、気楽に外出できる街作りは、単なる善意だけでなく、街の経済にも大きな影響を及ぼす。国の人口の3分の1である50歳以上の人が、国の消費の半分を占めているのだから。
高齢化社会への対応は、先進国に共通な課題である。単にホームを作って、そこに“閉じこめる”のではなく、いかに外向きに生活できるようにするか、それを考慮したニューヨークの高齢者政策を、日本の1つの範として期待したい。(J)






